2-77. 美しき国イタリア-シエナ-

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ロンドンはスタンステッド空港から、悪名高きライアンエアー(私の場合はそんなに厳しくもなかったが、荷物が1キロオーバーでも大丈夫だった、何より値段が素晴らしい、ロンドンからピサまでが3000円で行けてしまうのだから。)に乗って訪れたは、イタリアのピサ。

ピサ、ピサの斜塔。
斜めの塔。

ついて私はつい口に出てしまった、 『うわー!本当に斜めだ!』
それから斜塔を使って変わった写真を撮ろうと試みている人々を一通り微笑してから駅に行く。

ピサ観光終了。

私は長い旅の中で、多くの美しい山々や建造物を見て、なにか大切な感情がマヒしてしまっている気がする…。

エンポリで乗り換えて、着いた場所はシエナ。
『乗り物に乗ると寝る』 という旅で覚えてしまった特性のせいで、危うく乗り過ごしてしまうところであった。

ピサ駅では私の叔母が私を迎えに来てくれた。

そう、ここシエナには私の叔母が住んでいる。

誤解のないように言っておくと、私にはイタリアの血など1ミクロンも入っていない。
私の叔母がイタリアに移り住み、イタリア人の旦那を作り、ここシエナで二人の息子と住んでいるのだ。

会うのはもう何年振りにもなる、なんていっても私は一年前まで海外になどまったく興味がなかったのだから。
会いに行こうとも、イタリアに行きたいとも思ったことなどなかった。

そしてその二人の息子とも久々の再会となる。最後に会ったのはたぶん彼らがまだ小学校か中学校の時である。

現在は高校生と大学生。
彼と私は、半分が同じ血であるのである。
4人いる祖父母のうち、二人を共有しているのだからそのはずである。

私は日本人の血なのか。それとも突然変異なのか、自分に交じった何かしらの染色体を恨まずにはいられなくなった。

イケメンである。片方はイタリア寄りのイケメン、片方はアジア寄りのイケメン。
これがイタリアの血か、愛のイタリア、美しきイタリア。

ついて次の日は、イタリア人の叔父の母の家で食事をご馳走になる。
イタリア料理。
私は、舌が肥えてないことには自信がある。皆が不味いというものも、美味しく完食してしまうほどだ。
しかし、これだけはわかる。美味しい。

生ハムやボルチー二、イノシシの肉やトマト。日本では高いものが、ここでは自家製で食べらたりする。
何よりすべてご馳走してくれているのだ、金勘定は不要だ。

夕方は家にあるジムでトレーニング、二週間寝たきりだった体に鞭を打たないといけない。

ついこの間までホームレスみたいな生活をしていた男である。なんという贅沢!

美味しい食事、高く晴れた空、暖かい空気、イケメンの兄弟、日本人の叔母、やさしき叔父や叔父父母。

幸せなイタリア生活の始まりである。

続く…


Hokuto Aizawa
世の中にあきれられた一人の男が、世界を半周した後、北国カナダのトロントにて庖丁に出会う。日本に帰国後、ふらふらしながらも目の前にある美しい事々を見逃さないように暮らす。

2件のコメント

  1. SECRET: 0
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    めちゃめちゃ楽しそう。
    え?生ハムやボルチー二、イノシシの肉が自家製?
    どういうこと?イノシシ飼ってるってこと?
    ピサの斜塔、俺はキョトーンだったよ。
    斜めだけ!?みたいな感じだった!!
    早くしないと冬が来るぞー

  2. SECRET: 0
    PASS:
    shigeruさん
    トルコにいてどうやってブログ読んでるんですか?(笑)
    いやいや、生ハムやボルチーには違いますけど…、イノシシはおっちゃんが狩ってきてくれて、トマトや野菜、果物は自前の農地でとれたものらしいです、美味しすぎてゲボ吐きそうなぐらいです、逆に。
    斜めなだけましですけどね、まだ(笑)もう、観光地には期待してないんです、僕は…。
    とりあえず今はブドウの収穫のアルバイト中なんで、待ってください(笑)

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