2-84. 進むための一時停止-ロンドン-
再会したイギリスは、なかなか明けぬ夜と、震えるような寒さでお出迎えしてくれた。 夏に日が長いのだから、当然のように冬は日が短い。 7時になってもまだ太陽が出てくる気配すらないなんて、相変わらず私の常識はまだ日本のまんまな...
再会したイギリスは、なかなか明けぬ夜と、震えるような寒さでお出迎えしてくれた。 夏に日が長いのだから、当然のように冬は日が短い。 7時になってもまだ太陽が出てくる気配すらないなんて、相変わらず私の常識はまだ日本のまんまな...
結局、その物価の高さに皆が恐れるイギリスという国に、一か月半もいてしまった。 そのうちの半月は外部に出ない生活であったにしても、一国の、しかも一都市に一か月も滞在とは、これは旅始まって以来の沈没である。 イギリス、確かに...
ホストのご厚意で、私は今回ここで約一か月ぶりに再開したチャリダー(自転車で旅している人)と一緒に住まわせてもらった。私の誕生日を祝ってくれた人である。 私は小さい頃、すごい人ってのはメディアの中にしかいないと思っていた。...
前記時にも記したが、ゲイのホストの住んでいる場所はグリニッジに近い。 グリニッジ、グリニッジ天文台、グリニッジ標準値…聞いたことがあるだろうか? そもそも我々が何気なく使っている時間、重さ、長さなどのものには...
友人と別れた私は、バスを乗り継ぎ、新たに私を止めてくれるホストの元へ向かっていた。 友人と会うことを目的としていた私は、その目的がなくなった虚無感と共に、この先の道は本当の意味で自由であるということに喜びも覚えていた。し...