2-5. さまざまな顔-上海-

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昨日のぼったくりのせいで金がなくなった私は、一律3元でどこにでも行ける上海をくまなくみてやろうと思い、あるきだした。今日だけでマラソンランナー以上に歩いた自信がある。

上海の人間にとって路上はごみ箱同然である。
ポイ捨てタン吐きならまだいいものの、ありとあらゆるものを捨てていく。
缶や瓶、野菜のいらない部分。

そのごみたちがたまりたまっていくのかと思いきやそうではない、
上海にはいたるところに青服の掃除人がいて、それらのゴミを常時拾っていくのだ。

路上商売がいるところは確かに汚いが、一駅違う駅に行けばその雰囲気は一掃される。

このユースホステルを出て、適当に歩いていると、日本のアメヤ横丁のような、場所にたどり着いた。
上海豫園(よえん)
小籠包が有名とのことだが、10元で麻婆豆腐が食べられるのに、倍の値段出して食べる気になれなかった。
たしかに人も多く、にぎやかであったが、私からすると観光局向けのたいして面白味もないところであった。

またまた父の友人の知り合い(私の父の会社は中国に進出してるのでその関係で詳しい人をたくさん紹介してもらった。)のおすすめで、田子坊といわれるアトリエ街に行ってきた。

私は日本にいるときに、アートなどにまったく興味を示さなかったのに、ここで作品を見て感動してしまった。
何より中国人の作品はモデルら素晴らしい、中国の壮大さ、美しさ、そして汚さをうまく表現していた作品の数々に、つい見入ってしまった。
ちなみに中国では多くの商品が『¥40』とか書かれている。『本当に40円でいいんだな?』と言ってしまいたくなる。

ちなみに私は移動中に観光マップも地図も持たない。
事前に調べた場所になんとなく感を頼りにいくのだが、フランス租界はたどり着いていたのだろうか?
確かにフランス風の建物は数多くあったけれども、上海自体初めての私は今の上海のほうが感動してしまう。

私の止まっている小南門は右側が食品、左側が衣類といった感じで多くの人が路上で販売している。
肉から野菜、布から子供用品までさまざまだ。
特に朝方はにぎやかで多くのひとがいきかっている。

この混沌が好きなのだ、今にも壊れそうな家の向こう側に高層ビルが見える。
高級層なマンションの前でトランプに興じる。
これが上海なのだ。これこそ私の見たかった外国だ。

今日は歩き疲れたし、大した事件も起きなかった(起きてほしくないが…)のでこの程度にしておこう。

ちなみに西塘の話をしたときは多くの人が感想の連絡をくれた
チンチンマッサージの時はほとんどの人が連絡をくれなかった。

紳士になれねば、そう思う私であった。

続く…


Hokuto Aizawa
世の中にあきれられた一人の男が、世界を半周した後、北国カナダのトロントにて庖丁に出会う。日本に帰国後、ふらふらしながらも目の前にある美しい事々を見逃さないように暮らす。

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