2-70. 歴史を作り続ける街-ロンドン-

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-低く暗い雲のもと、パンクロッカーがアナーキズムを叫び、キングストン駅から人が壁を通り抜ける現象が目撃される、その他さまざまな奇妙な事件を、名探偵ホームズが解決していく…。

なんていう私のイメージの中のロンドンは、当然のようにない。
ただ、ロンドンという街は、古い歴史と、新しい歴史を持ち合わせている。
大永帝国の歴史から始まり、ビートルズやハリーポッター、そして愛すべきホームズ。

現在進行形で歴史が『作られている』それを街の隅々から見ることが出来る。
ベイカー通りでホームズミュージアム(の横の土産物屋)を見たときに感じた『文字の中の正解を垣間見た瞬間』の感動に、私は涙を流しそうになるほど震えた。

しかし、その観光客の多さと、多人種の町並みが『イギリスとは』と一言で言えない難しさを表している。

寛容型の移民政策をしているイギリス。そのロンドンでは、街の中心地にも関わらず、チャイニーズからムスリム系、コリアン、アフリカなど、様々なレストランや喫茶店、そう、コミュニティーを見ることが出来る。

恰好もさまざま、ヘジャブを付けている人も多く、観光客なのかもしれないが目だけスタイルのヘジャブを着用している女性もよく見かける。他のヨーロッパ諸国ではあまり見かけてこなかった光景である。

この『寛容型』の移民政策。つまりは自国の衣食をロンドンですることが許されているということだ。
日本人なら『それってあたりまえじゃない?』と思うかもしれないが、宗教から成り立った国は、これが意外と難しい(のだと思う)。

『ロンドンが好きな理由』にこれを挙げる人は多いのではないだろうか?

もちろん、この寛容型の移民政策にも良し悪しがあって、経済が良い時はいいにしても、悪くなると彼らは『差別』の対処になってしまうのではないかという危惧もある。もちろんだ、生活スタイルに違いがあるのだから彼らが『イギリス人』ではないのは一目瞭然。そもそもが、移民の彼らは何年その地に根付かせようが『イギリス人』になれないということなのである。なじまなくてもいい、なじまないとはそういうことである。

イギリスに一年留学している我が友人でも『イギリスがまだわからない』という。
先進諸国には言えることだろうが、近代化の過程で様々な意思と歴史を持った国の人々の考えは、少し理解するのが難しいのかもしれない。発展途上国からこちら側に来た私の感想である。

『イギリス人とは何ぞや?』その答えが見つからないがために友人はまだ、まだロンドンにいたいという。
その『理解したい』とは、正直いって蟻地獄であるのだが、我々には他国で生まれ育った人間を『完全に』理解するのは不可能に近いと思うからである。それでも旅をするとその国々の人々の考え方を少しでも『分かりたい』と思うものである。

そのためには当然のように言語の習得が必要になる。
これはどこの国でもそうである、理解するためには対話が必要であり、その国の言葉であるなら直良。

それが分かってから私の旅行は一種の退屈を覚えてしまった節がある。
『対話が出来なきゃ何も楽しくない』
建造物や食など所詮そのおまけのようなものだ。『人』が国の中では一番大切な存在なのだから。

当面の時間を語学学習に置くとしよう。何度も言うが私の語学レベルは中学校1年生である。
英検4級が受かるかもわからない。そんな私が英語を勉強したいと思うのだ、人生はなんと自由なのだろう。

続く…


Hokuto Aizawa
世の中にあきれられた一人の男が、世界を半周した後、北国カナダのトロントにて庖丁に出会う。日本に帰国後、ふらふらしながらも目の前にある美しい事々を見逃さないように暮らす。

2件のコメント

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    こっちは考えて述べれないほど、食っちゃ寝の繰り返しで
    腑抜けになっております!やるなー北斗君、見かけによらずあれだね!?

  2. SECRET: 0
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    しげさん
    だからそんな金の稼ぎ方反対したじゃないですか!笑
    俺の見かけってそんなに悪いですか??

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